日別アーカイブ: 2014年12月9日

瀬戸龍介さんのCD「日本の夜明け」がリリースされました!

 待ちに待った瀬戸龍介さんの新曲「日本の夜明け」が届きました! Amazonに注文していたCDアルバムがとうとう届いたと思い、歓声を上げたところ、瀬戸さん自身から送られたものでした。このアルバムには、去年の110日、瀬戸さんが出雲大社に詣でたとき、翌11日早朝神様から叩き起こされ、「出雲の心、世の元の光、日本心、今蘇る!・・・」と、歌詞とメロディともども授かった曲「蘇る! 出雲」が収録されています。
 私はこの曲をコンサートで初めて聴いたとき、鳥肌が立ち、涙がこぼれてなりませんでした。その後、瀬戸さんの山中湖のスタジオで再度これを聴き、夜も昼も忘れて編曲に没頭している彼の姿を見て、神々しさすら感じました。そして神様から現代へメッセージが届いた! と確信しました。
 パッケージを開けるものもどかしくCDを取りだし、「蘇る! 出雲」を掛けました。こんなにも待ち焦がれてCDを掛けたのは初めてでした。
 冒頭に、瀬戸さんの野太い声でよみあげるスサノオの和歌が響きました。この和歌は、スサノオがヤマタノオロチを退治し、その生贄(いけにえ)にされかかっていた乙女クシナダヒメと新居を持つとき、高らかに歌った喜びの歌で、日本最古の和歌でもあります。

  八雲立つ出雲八重垣(つま)(ご)みに 

     八重垣作るその八重垣を

 私はその和歌を聴きながら目頭が熱くなりました。それに調べが続きます。

  天駆け巡る 出雲の光
  倭(やまと)の国の光 十〇(とわ)(永久)輝き
  出雲の光 言向け(やわ)
  日本の心 今蘇る!

  天駆け巡り 銀河を越えて
  今この地球に 光り輝く! 
  悠久の夢 出雲の光!
  日本の夢 いま蘇る!
  出雲の心 世の元の心
  言向け和す 日本の心!

 日本の国が蘇る時が来たのです。自虐思想にさいなまれ、自信を失い、自分を見失っていた日本がようやく涙をぬぐい、自分の足で立てるようになりました。日本の3人の科学者が同時にノーベル賞に輝いたのも、WBCで日本のプロ野球代表チームが米国の代表チームを破ったのも、「かっこいい日本!」と多くの外国人があこがれの日本に旅行にやってくるようになったのも、日本の蘇りを告げているのではないでしょうか。その根底にあるのは、皇室と出雲の神官の婚礼があり、歴史的和解をしたことがあるように思います。まさに天の岩戸が開かれたのです。

 この歌の誕生の経緯は、私の次の本()『言志録の人間学』(PHP研究所)に詳しく書く予定です。期待していてください。

 また、このアルバムには、瀬戸さんが伊勢式年遷宮をことほいで作った「はるかなる伊勢」を、お嬢さんの花世さんが、透き通るような声で歌っているものが収録されています。花世さんの清純な歌声を聴きながら、また新しい歌姫が誕生したと思わず拍手しました。

瀬戸龍介さんと
瀬戸龍介さんと
日本の夜明け CD
日本の夜明け CD

私の魂の夜明け――『安岡正篤の世界』誕生の背景

 みなさん、お元気ですか。私は来年3月14日~15日、安岡正篤先生ゆかりの財団法人郷学研修所で催される恒例の「第65回 地方人材と郷学作興の研修会」で「処女作『安岡正篤の世界』誕生の背景」と題して、講演をさせていただくことになりました。この研修会は、安岡先生の道統に繋がる人士が毎年一回集う集まりです。私は次のようなことを話ししようと思っています。

 戦後の混乱期を経て、迷える子羊のようになって模索していた私は、安岡正篤先生の書物に巡り合って、ようやく大地に足がついたような安心感を覚えました。
 それから20年の歳月が流れ、自分の人生の方向性が見えてきた矢先の38歳の時、私は脳梗塞で倒れました。ベッドに寝たきりになり、絶体絶命の状態に追い詰められた私は、どう生きるのかという問題が、自分自身の問題としてはじめて深刻に迫ってきました。それまで安岡先生が説いておられた先賢の知恵は頭の中の知恵でしかなく、まったく狼狽し、意気消沈しました。そこから真剣に求道が始まり、暗中模索の末、く魂の夜明けを迎えました。
 そこで、私の目から鱗を落とすことになった安岡正篤という人物は何者か。この人がつかんだ人生の知恵、宇宙の理とは何か。なぜ多くの人々が安岡先生を“人生の師父”として慕うのか――。それらの問題意識を、3年半かかって書き上げたのが、処女作『安岡正篤の世界』(同文舘出版)でした。これがベストセラーになりました。そこで講談社はこれを文庫本にしたことから、『安岡正篤の世界』はいっそう人口に膾炙(かいしゃ)することになりました。
 安岡先生との出会いは、真理を掘り下げていく人生の始まりでした。自分の目から鱗が落ちてみると、周囲の人々に頭が下がるような生き方をされている人がいらっしゃることに気づき、彼らがつかんだものを本に紹介しました。また私自身が抱えていた両親との問題を解決するために内観を行い、また魂の覚醒を得ました。内的真理に目覚めさせていただいたことを感謝するために始めた四国88か所札所の歩き遍路1400キロも、また新たな目覚めを与えてくれました。それにスイス・チューリヒでの講演がきっかけになって導かれた、キリスト教最長の巡礼道、スペインのカミーノ800キロの行脚も、魂の新たな覚醒になっていきました。
 ふり返ってみれば、人生のどの出来事も、私の《魂の夜明け》にならなかったものはありませんでした。こうして書いた本は50数冊に及び、講演は年120回はくだらないほどになりました。
 『孟子』の離婁(りろう)上に「誠は天の道なり。誠を思うは人の道なり」とあります。これは「宇宙森羅万象の本源である天は、至誠至純の存在である。しかしながら、その誠はまだ具体的なものになってはいない。これを目でも見、手でも触れられる具体的な誠に作りあげるのは、額に汗し、手に豆を作ってがんばる人間の役割である」と解釈することができます。つまり、私たちに50年、60年という期間が与えられているというのは、今生の人生でなにがしかの物を形にしあげよという天の計らいなのではないでしょうか。そう考えたら、自分の人生に対して、不退転の覚悟が生まれてくるのではないでしょうか。

財)郷学研修所/安岡正篤記念館
〒355-0221 埼玉県比企郡嵐山町菅谷671番地 TEL.0493(62)3375 FAX.0493(62)3366

静寂の時間がいのちの根を養う 表紙
静寂の時間がいのちの根を養う

下坐に生きる 表紙
下坐に生きる

星降るカミーノ 表紙
星降るカミーノ

人間この輝かしきもの 表紙
人間この輝かしきもの

安岡正篤「宇宙と人生」 表紙
安岡正篤「宇宙と人生」

安岡正篤の風韻 表紙
安岡正篤の風韻

安岡正篤 立命への道 表紙
安岡正篤 立命への道

安岡正篤の世界 表紙
安岡正篤の世界