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講演会「いのちの授業」

赤江中学校

 7月1日(金)、宮崎市立赤江中学校(水元重夫校長)の創立70周年の記念講演会に招かれて講演しました。宮崎空港の近くにある476名の学校で、昨年一年間、1人も警察に補導される生徒は出ませんでした。かつては荒れた中学校でしたが、今では水元校長の元、しっかり落ち着いて授業やスポーツに精出しており、本来のはつらつとした校風を取り戻しました。同校の学校だより「あかえ」に生徒の感想文が載ったので、シェアさせていただきました。

赤江中学での講演会 

 

 

 

「今日は神渡さんに命の大切さを話していただきました。2時間くらいの長い講演でしたが、とても良い話で、私は少し涙を流してしまいました。『しゃぼん玉』の歌を聞かせてくださり、その『しゃぼん玉』の歌の意味も教えてくださいました。神渡さんの話を聞き、『命とは大切なんだな、命をなくしてしまったらたった一度の自分の人生は終わってしまうんだな、これからの将来のことを今からでも考えなくてはならないな』とあらためて命の大切さと将来のことを考えました。また、家に帰ったら考えてみようと思います。今日は本当によい講演でした。家に帰ったら家族に神渡さんの話を教えてあげようと思います」

 

「今日の神渡さんの講演で“人の死”をテーマにいろいろ学びました。その中でも心に残ったことがいくつかあります。だれかの一言や動きで人間が変わるということです。心を開いてくれない人でさえ、たった一日のかかわりで生まれ変わるということを学びました。また、人間は一人ではない、人間一人だったら生きることもできないし、何もすることができないということも学びました。この講演は僕たちにとてもぴったりの講演でした。そして、自分の夢などを前向きに考えようと思いました」

 

「私は初めて、素晴らしい講演はずっと忘れないと思いました。ときどき涙目になりそうになったりしました。中学校に入学して約4か月になり、小学校ではこんな講演会はなかったので、こんな体験をしたのは初めてでした。いろいろな人たちのいいことが聞けて、私もそのような人になれなくても、少しでも人の役に立ち、積極的に良いことをしていきたいと思いました。すごくうれしかったです」

 

「今日の講演を通して、あらためて人は一人では生きていけないと思いました。何をするにしても誰かに支えてもらっているし、自分自身を変えようと思っていても助けが必要で、普段の自分の生活を思い返しても、私の周りには友達や先生、そして家族がいることもよく分かりました。でも、周りに支えられてばかりではなく、私もだれかを支えてあげられる人になりたいと思いました。また、自分の人生の中で、常に感謝の気持ちをもてる人になりたいです。最近は、よいことや助かることをしてもらっても、『ありがとう』の5文字が言えないことがよくあるので、そういうことも気付かせてくれる講演でした。他にも、意味を知らずに歌っていた『しゃぼん玉』には感動する深い話があって驚きました。神渡さんが書かれた本を読んでみようと強く思いました」

 

 感受性豊かな中学生たちと、人生や親について考え合うことができて幸いでした。みんないい子たちですね。


銚子丸の本の緊急出版の経緯について

このたび、今までに無いスピードで出版に至りました、『志が人と組織を育てる グルメ回転寿司「銚子丸」が吉田松陰に学んだ理念』の新刊出版の経緯について、トップページの「お知らせ」にアップいたしました。
ぜひ、御覧になってみてください。

『志が人と組織を育てる グルメ回転寿司「銚子丸」が吉田松陰に学んだ理念』 緊急出版の経緯


『志が人と組織を育てる グルメ回転寿司「銚子丸」が吉田松陰に学んだ理念』 緊急出版の経緯

『志が人と組織を育てる グルメ回転寿司「銚子丸」が吉田松陰に学んだ理念

(神渡良平+堀地速男共著 廣済堂出版 税込み1404)

  『志が人と組織を育てる』書影

この4月、『アメイジング・グレイス――魂の夜明け』(廣済堂出版)が出版された直後、グルメ回転寿司のトップメーカー「銚子(ちょうし)(まる)」の創業者の(ほり)()(はや)()さんから、会いたいので来てほしいと電話がかかってきました。堀地さんは回転寿司業界で初めてジャスダック上場を果たし、日経ビジネスに載るほどの経営者で、私も本に書いたことのある人で、とても尊敬しています。

何事だろうと思い、指定された千葉大学付属病院の病室を訪ねました。そこで聞かされたのは、ガンが発見され、進行が意外に早く、今年末までは生きられないかもしれないということでした。

そこで5億円の私財を投げ打って山口県萩市の松陰神社に、研修会館・立志殿を寄贈することにし、1027日にその寄贈式を行うと決めたそうです。それに間に合わせて、吉田松陰の思想によって銚子丸がどう形成されてきたかを書いて出版してほしいというのです。

尊敬する人の危急存亡のときです。何をさておいてもお手伝いしますと答え、急遽取材が始まりました。昼間は本人や幹部社員に取材し、早朝と夜間に執筆し、書き上げた部分から逐次堀地さんにチェックしてもらい、修正するという作業が続きました。

一方で、堀地さんが多大な影響を受けたという『(こう)(もう)余話(よわ)』や絶筆となった『(りゅう)魂録(こんろく)』を読み返し、松陰が言わんとしたことを追究しました。

 そこで重要なことに気づきました。松陰は処刑される前夜まで伝馬町の牢獄で『留魂録』を書いていましたが、29歳で人生を終えなければならない窮地に立たされて、私は実りの時を迎えないまま、死ななければならないのかと苦悶していました。

「すべての生命には春夏秋冬がある。春種を()き、夏繁茂し、秋収穫の時を迎え、冬は蔵に納められる。でも私の場合は何にも実らないまま中断してしまう!」

あの松陰が明らかに迷っているのです。ところがその苦悩の中で、はっと気づいたことがありました。

「そうじゃない! 私の人生は変則的で、間もなく中断されるけれども、私にも実りのときが訪れるのだ。自分では直接実りを見ることはできないけれども、私の生きざまは種子となって後世に伝えられ、そこで大きく花開いていくのだ。後世に立派な種子を残すことが私の人生の意義なのだ」

 そう確信したときに、平安の境地が訪れ、従容と死んでいける準備ができました。

 私は翌朝、堀地さんを病室に訪ねました。そして松陰は最後の最後「自分の人生は立派な種子を残せばそれでいい」と悟り、従容として刑場の露となって消えていかれたようだと話しました。

「堀地さん、あなたの夢は100店舗つくることでした。92店舗、年商200億円に到達するところまで漕ぎついたけれども、達成間際に病に倒れてしまいました。迷っていたときの松陰と同じように、(ざん)()の念でいっぱいではないでしょうか。

でも、そうじゃないと思うんです。銚子丸をここまで引っ張ってくる中で、いっしょに苦労した従業員たちの中に、種子が確実に残されているではありませんか。あなたがつくり上げた92店舗を種子として、銚子丸は次の経営者によって、ますます大きく花開いていきます。あなたは立派な種子を残しました」

 そう言ったとき、堀地さんは我が意を得たりとばかりうなづき、涙ぐんでおられました。そのとき私は書きつつある本の核心はこれだと確信しました。

 堀地さんのガンの進行は予想以上に早く、病室で最後の文章をチェックされたのが624日、そして突然の訃報が届いたのが、その3日後の627日でした。私は訃報を聞いたとき絶句し、愕然としました。

 遺族から故人の「偲ぶ会」までには緊急出版してほしいと頼まれ、執筆にさらに拍車がかかりました。そしてようやく脱稿し、7月末の出版に漕ぎつけました。

この数か月間、自らの死に直面して、壮烈に闘う一人の人間に付き添っていて、私はいま静かに思うことがあります。人はみんな壮烈な闘いを演じています。でもみんながみんな、自分の人生の実りを目にできるわけではありません。実りを目にすることが出ないまま、人生を終わらなければならない人も大勢あります。

でも立派な種子を残すことができたら、それで満足だと思えたとき、人は愚かな執着心から解放され、人生を従容と締めくくることができるのではないでしょうか。


志が人と組織を育てる グルメ回転寿司「銚子丸」が吉田松陰から学んだ理念

 日経ビジネスでも採り上げられた銚子丸を率いていた故堀地速男さんは、吉田松陰の思想で従業員教育を行い、打てば響くような組織をつくり上げた。松陰は「立志こそは万事の源である」と考えて松下村塾の塾生を育て、明治維新政府の屋台骨を背負う人材を輩出した。
 同じように、堀地さんは従業員を奮起させ、銚子丸を業界最大手のグルメ回転寿司チェーンに育て上げた。銚子丸は活気あふれる「劇場経営」として名高いが、本書はそれをつくり上げていく過程をつぶさに追っている。
 創業者の堀地さんは100店舗達成を目前にして他界したが、その志が不朽の種子となって、現経営陣と全従業員に受け継がれている。(堀地速男+神渡良平の共著)
 
☆サイン本のお申込みは下記へ。
Email kamiryo12@gmail.com
FAX  043-460-1834 (住所、電話番号、冊数)

吉田松陰の本の緊急出版のお知らせ

『志が人と組織を育てる』書影
『志が人と組織を育てる』書影

この4月、『アメイジング・グレイス――魂の夜明け』を出版以来、取り組んでいた吉田松陰の本が、いよいよ8月1日に緊急出版されます。「日経ビジネス」でも取り上げられたグルメ回転寿司の雄「銚子丸」の創業者堀地速男さんは、吉田松陰の思想で社員教育をし、とうとう業界最大手になりました。その軌跡を描いたのが今度の本です。書名は『志が人と組織を育てる グルメ回転寿司「銚子丸」が吉田松陰から学んだ理念」(廣済堂出版。税込み1404円)です。ぜひご参考になさってください。