日別アーカイブ: 2017年1月2日

ロシアのウラジオストク Mさんからのお手紙(2017.1.1)

 神渡先生、新年明けましておめでとうございます。初めて手紙を差し上げます。私は先生の読者の一人で、Mと申します。先生がお住いの千葉県佐倉市の出身で、現在はロシアのウラジオストクで仕事をしております。
 先生の『中村天風「幸せを呼び込む思考」』(講談社新書)を読み、たいへん励まされました。それを個人の生活にも仕事にも活用させていただいており、本当に助かっています。小職が未熟であるということもありますが、ロシアという異なるビジネス習慣に身を置いているので、テクニック的なことでは通用しないことが多く、精神や気合の問題になることが多いのです。
 天風さんが過酷な状況でもまったく動じなかったというのは、とても参考になります。今後もウラジオストクを中心に活動しますが、先生のご著書のおかげで、うまくやっていけそうです。本当に感謝です。ありがとうございました。
M (2017.1.1)

中村天風「幸せを呼び込む」思考 神渡 良平著 講談社+α新書 - 三 宇宙エネルギーを活用する

桑原健輔さんの抜粋の第2回目です。

中村天風「幸せを呼び込む」思考     神渡 良平著  講談社+α新書 

 

天風さんが修業されたヒマラヤの写真
天風さんが修業されたヒマラヤの写真

三 宇宙エネルギーを活用する 

 

  「『我、いずこよりきたり、いずこに行かんとす。何のためにこの現象世界に人間として、生まれ来しや』

 考えて、考えて、考えつくまで半年かかった。しかし考えていくうちにだんだん魂の夜明けがきた。そしてようやく、宇宙の根本主体の持っている働きの方から人間を考えてみようという考え方が出てきたのである。

 人間それ自身の存在だけを考えると、いかにも哀れな、不幸なものに感ずることもあるが、宇宙の根本主体の持つ幽玄微妙な働きと、人間の生命との関係を考えると、これは大変な見当違いから生み出された間違いだと気付いたのである」(『運命を拓く』中村天風著 講談社)

                                                               

  天風の懊悩と悟り 

 肺結核という不治の病にかかり、病気治療のために行った欧米で万策尽き果て、もう日本で死のうと思い定め、マルセイユから船に乗った天風は、カイロでカリアッパと名乗るヨーガの行者に出会った。その詳しい経緯は拙著『宇宙の響きーー中村天風の世界』(致知出版社)で述べているのでここでは繰り返さないが、瀕死の状態にあった天風は直感した。(この人はおれがまだ知らないものを知っている! ひょっとするとおれの病を治せるかもしれない!)

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