岡山 Y・A様からのお便り (2014.9.1)

前略 突然不しつけなお便りを致して、申し訳ございません。

 私は数年前、安岡先生のことが知りたくて、書籍を購入しましたが、難解でそのままになっておりました。

 昨年、いつも行く書店に参りますと、神渡先生の『安岡正篤人間学』がとても目立つところに置いてあり、まるで私を待っていてくれているようでした。早速、購入し引き込まれて、とうとう読み終えました。あまりにも感動し、私だけではもったいないと思い、弟や友人にも読んでもらおうと、数冊購入しました。

 私は若い頃は、科学で証明されないような事柄は信じないほうでしたが、最愛の母を失ったことなどを転機に、あの世だとか、見えない世界を知りたいと思うようになりました。時期を同じくして、この世には大きな力があり、護ってくださっていることを教えてくださる方に出会えました。

 そういう中で少しずつ解りかけたものの、なかなか真から体得できないでおりました。自分を変えようともがけばもがくほど、底知れない不安にかられたりもするのです。

 それでも、素晴らしい生き方をされているお二人の人に支えられて、達成できないままですが、何とか精神的に生きてこられたように思えます。

 月日とともにお二人とも亡くなられてしまいますと、私は何をしにこの世に生かされ、またどうしたら胸をはってあの世に還ってゆけるのだろうかと、迷いの連続でした。

 そうした中で先生の本に出合い、一条の光をいただいたように思えました。私の求めていた答えが端的に、しかも解りやすく教えていただけて、本当に嬉しくてたまりませんでした。

 その後も先生の著書を拝読させていただいております。中村天風先生の生き方にも大変感動いたしました。今まで神渡先生が大変な時間をかけられて勉強されたこと、調べられたこと等を惜しげもなく私たちにわかりやすく教えていただけることを、心より感謝申し上げます。今まで知らなかった世界、この世で真の幸せを追求している人が何と多いのでしょうと、驚きでいっぱいです。

 私は岡山で小さな会社の経営者の一員として働いておりますが、なかなか自分を律しきれず理想と現実のギャップの中で、こんなとき導師がいてくださったらと思います。

 こういう地方にも志を一にするような会ですとか、先生の講演をお聴きできる機会がありますでしょうか。もし教えていただければありがたく存じます。

2014.9.1  岡山 Y・A

草々