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宮崎県日南市 S.Nさんからのメール (2016.1.21)

2016年1月21日 宮崎県日南市 S.N

 

 拝啓 ご丁寧な返信をいただき、ありがとうございました。宮崎県日南市でのご講演を感銘 深く聴きました。特に高校、大学時代の話は初めて聴いたので、いっそう身近に感じました。

 私は障害者支援施設に36年間勤務しており、若い頃から安岡正篤先生の本を読んでおりました。だから今度出された先生の講演CD『一隅を照らす生き方 私の人生を拓いた安岡正篤先生の教え』は多大な共感を覚えて拝聴しました。私は安岡先生の『東洋学発掘』『運命を開く』『運命を創る』などに啓発され、私の今があるのは安岡先生のお陰だと思っています。

 私が神渡先生のことを知ったのは、東京出張の折、八重洲ブックセンターに安岡先生の本を買いに行った時、神渡先生の『下坐に生きる』(致知出版社)を買いました。読んでみて衝撃を受けました。それ以来、私の武道の先生の薦めもあって、先生の本を夢中で読みました。不思議なことに、私が関心をいただいたマザー・テレサ、山岡鉄舟、森信三などの人物について、すでに神渡先生の著書があるんです。また神渡先生の本を通して、よりいっそう安岡先生を知ることができましたし、神渡先生の多くのご本は私の人生のテキストです。これまでご本に扉書きを書いていただきましたが、「喜神を含む」にしろ、「志は気の帥なり」「霜を経て楓葉丹(ふうようあか)し」にしろ、その時々の私にぴったりで、励みになりました。

 今回は教護教育者の辻光(こう)文(ぶん)先生のことを書いた『共に生きる』を読ませていただき、頭が下がる思いでした。私は知的障害者施設の先駆者にあこがれ、福祉の仕事に携わってきました。この本を読ませていただき、心が洗われ、自分の足りなさを思い、新たな気持ちで頑張らなければと思うばかりです。ありがたい出会いをさせていただきました。

 『下坐に生きる』に出逢えたご縁を不思議に感じます。お礼を申し上げずにおれなくて、手紙を差し上げた次第です。これからもますますお元気で、良い本を書いてください。

敬具


『アメイジング・グレイス――魂の夜明け』の序文「はじめに」と跋文「おわりに」

はじめに

 

「驚くほどの神の恵み………」

一日の仕事を終えて、書斎でくつろいでいる。ステレオからギリシャが生んだ世界的歌手ナナ・ムスクーリが哀愁を帯びた歌声で「アメイジング・グレイス」を歌っているのが響いてくる。讃美の声がまるで天の高みにスパイラル状に昇っていくようだ。

 

Amazing Grace how sweet the sound

That saved a wretch like me

I once was lost but now I’m found

was blind but now I see 続きを読む 『アメイジング・グレイス――魂の夜明け』の序文「はじめに」と跋文「おわりに」