日別アーカイブ: 2016年12月19日

中村天風「幸せを呼び込む」思考 神渡 良平著 講談社+α新書 - 一 「ありがとう」という魔法の言葉

桑原健輔さんの抜粋の第1回目です。

中村天風「幸せを呼び込む」思考     神渡 良平著  講談社+α新書

 

天風さんが修業されたヒマラヤの写真
天風さんが修業されたヒマラヤの写真

一 「ありがとう」という魔法の言葉

 

  「感謝と歓喜の感情は、宇宙霊に正しい力を呼びかける、最高にして純なる合図ともいえる。

 否、それは、我々の運命や、健康や、成功などを建設し、または成就してくれる、造物主の力の流れを、命の中に導き入れる”筧”のようなものである。だからこそ、何事にも感謝せよ、歓喜せよというのである」(『運命を拓く』中村天風著 講談社)

 

 自分を活かす肝腎な知識はゼロ

  言葉というもの、もっと言えば、言葉を発する以前の、私たちの頭の中で考えていることが、私たちの人生にどれほど大きな影響を与えているか、私たちはまだそのことに気づいていないようである。中村天風自身が、

「私は『言葉』というものがそんなに重大な影響を持っているものとは少しも知らなかった」と述懐しているように、昔は平気の平左で悪口雑言も使っていたようだ。だからこそ肺結核という疫病神を自ら招いてしまい、生死の境をさまようことになってしまったのだ。

 しかし、絶体絶命の状況に追い込まれ、何とか生きようともがいたので、ついにヨーガの導師カリアッパ師に出会い、その許で修行して、言葉の持つ重大な影響に目覚めた。その目覚めのくだりを『運命を拓く』(講談社)に書いているので、それに準拠して述べよう。

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新連載のお知らせ

 

『中村天風「幸せを呼び込む」思考』の表紙
『中村天風「幸せを呼び込む」思考』の表紙

 先日、山口県の田布施町にお住いの読者桑原健輔さんから次のようなお手紙を頂戴しました。それで松山に出張したおり、桑原さんとお会いし、私がお手伝いできることは何かと話し合いました。そして桑原さんが拙著『中村天風「幸せを呼び込む」思考』(講談社新書)の中から抜粋されたものを、2週間に一度、私のHPに掲載したらどうでしょうかと提案しました。桑原さんが了承されたので、掲載することになりました。
 みなさま、どうぞご笑覧ください。そして感想を桑原さんや私に聞かせていただければ幸いです。なにとぞ、よろしくお願いします。

 

 拝啓 秋冷の候、先生にはますますご健勝にてご活躍のこととおよろこび申し上げます。
 突然、手紙を差し上げる失礼をお許しください。小生は81歳の老人です。6年前、肺がんにかかって左肺の上部を切除しましたが、その後経過がよく生きながらえております。
折角肺がんという死亡率の高い病気で救われたのだから、病気や事故などで苦しみ、あるいは再起に不安を感じながら闘病生活を送っている人に対し、少しでも前途に希望や元気を与えることができないか、挑戦しようと思い立ちました。 続きを読む 新連載のお知らせ