日別アーカイブ: 2021年12月18日

大自然を彩る秋

沈黙の響き (その80)

「沈黙の響き(その80)」

リッツカールトンの心を打ったおもてなし

 

 

 先日大阪での講演のあと、夜リッツカールトン大阪で懐石料理を提供する「花筐」(はながたみ)に連れていっていただきました。「花筐」とは花を盛っている箱のことで、何を大切にしているか、店名が語っています。

 

私は心のこもった料理を堪能しました。出されてくる料理の皿にそっと紅葉が添えられていました。日本料理にはいつも季節の花が添えられていて、盛り付けの基本になっています。茶席でも床の間に一輪の花を生けて季節の香りを楽しみますが、それが料理の盛り付けにも生かされています。

 

――これが日本料理の良さだなあ、紅葉した紅葉を添えて季節の香りを反映し、料理がいっそう引き立てられている。

 

私は添えられた紅葉をそっと取り分けました。いただいて帰ろうと思ったのです。

 会食が終わってお開きになり、いざ帰ろうとすると、仲居さんがそっと封筒を手渡してくれ、ひと言おっしゃいました。

「これは料理長からです」

 何だろうと思って開けてみると、数葉の紅葉が入っていました。

 言葉に表せないほど感動しました。

 

 しかし、料理長は私が添えられた紅葉の鮮やかさに惹かれているのを感じとり、帰り際にそっとプレゼントされたのでした。

(これがリッツカールトンのおもてなしか!)

 

 日本経済聞は毎年購読者の投票によって、日本のホテルランキングをしていますが、長年首位に選ばれていたホテル・オークラを抜いて、リッツカールトン大阪がトップに躍り出たのは周知の通りです。

 

 ホテルに帰ると、早速リッツカールトンの日本支社長をしていた高野登さんに電話しました。今はホスピタリティ研究所を主宰して、全国のホテルや企業の指導をされています。

「高野さん、今夜リッツカールトン大阪の『花筐』で接待をされたんですが、こんなことがあり、心を打たれました」

 

 そして料理長から紅葉をプレゼントされたことを話しました。高野さんは大変喜んで、

「そういう形で後輩たちががんばってくれていますか! さりげない心遣い……それが何よりも一番心に響きますよね。うれしい話を聞かせていただきました。早速大阪の支配人に今の話を伝えておきます」

 と、喜びを隠せないようでした。アメリカに長年住んでいたので、率直に感情の表現をされます。

 

リッツカールトン大阪が日本のホテルランキング1位に輝いたとき、シュルツ社長(当時)がアメリカから飛んでこられて、高野支社長(当時)に訊かれました。

「どうやってこれだけのレベルに持っていったんですか?」

「ええ、アメリカのリッツカールトンで学んだホスピタリティに、日本のおもてなしの精神を加えて、きめ細やかなホスピタリティをつくりあげたんです」

 それを聞いてシュルツ社長は全世界のリッツカールトンの支配人を大阪に集め、リッツカールトン大阪のきめ細かいサービスを味わってもらい、研修会を持ちました。

 

 そんな思い出話が弾んで、輪がどんどん広がっていったありがたい夜でした。

大自然を彩る秋

写真=大自然を彩る秋


わくわくまったりチャンネル

わくわくまったりチャンネル ZOOM 開催 のお知らせ

ZOOMによるオンライン対談が始まります。
ふるってご参加ください。

以下チラシより抜粋

2022 年 1 月より 12 月迄の毎月第一土曜日 20 時から 21 時 30 分迄
神渡良平先生によるスペシャル対談を開催致します。神渡先生ならで
はの幅広い人脈から実現となりましたオンライン対談(対談1時間&
質疑応答 30 分)。長年のご親交がある方々とならではの魂に繋がる深
いお話が伺えます。ご参加を心からお待ち申し上げております。

〈主 催〉 日光安らぎの家 光のしずく
〈受講料〉 3,000 円 (開催日翌日アーカイブ録画を配信致します。同料金にての録画視聴のみも可能。)
〈お申込み先〉nikkohikarinoshizuku.com (光のしずくホームページ)
〈お問合せ〉 上記ホームページ若しくは、電話 080-9343-1188 岡村まで
〈支払方法〉 参加お申込み後にお振込み(ゆうちょ銀行)のご案内をお送り致します。

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