桑原健輔さんの抜粋の第15回目です。
中村天風「幸せを呼び込む」思考 神渡 良平著 講談社+α新書
十五 『歎異抄』との出会い
「眼前の草、そして樹、青く澄んだ空、流れ行く白い雲、また落ちる滝の水、どれを見ても、人間の力で作られたものは何一つない。
陽が西に落ちれば夜になり、夜が明ければ朝が来る。春から夏、夏が去れば秋、やがて寒い冬が来る。この整然たる秩序、一糸乱れぬ自然の状態を想い、またその自然の法則を考えたときに、その気の持つ働き、全智全能のあらわれは、人間の知識などでは、到底計り知れない広大無辺なものである、と気がついたのである」(『運命を拓く』中村天風著 講談社)